マンションで使用しているガス・電気・水道はどうしたらいいの?

マンションを売却する際に、ガス・電気・水道など、ライフラインを停止する必要があります。ライフライン関係の費用は、名義変更がされるまでは売主負担とされていますが、解約を行わないでいると次の買主の使用量まで請求される恐れがあります。そのため引き渡しの前日までには解約の手続きを行う必要がでてきます。

マンションの引越しとガスの対処法

引越しの決定と共に旧居でのガスの停止手続き・新居でのガスの開栓手続きを行う必要があります。特に引越しが集中する3~4月は早い段階での連絡を行わなければ、予定通りにガスの停止・開栓が行えません。

通常時であっても1週間前後の余裕を持って、ガスの停止・開栓の連絡を行いましょう。閑散期であっても2~3日中には、電話かホームページ上から利用中のガス会社に連絡を入れる必要があります。

ガス使用停止の手続き

ガスの停止はただ止めればいいだけではありません。コンロ、ファンヒーター、衣類乾燥機など、ガスを利用しているものは全て、ガス器具を取り外す必要があります。それらの作業は個人で行います。ガス会社に依頼する場合は、有償となるため、ガス会社に事前に連絡をする必要が出てきます。

引越し当日に行うガス停止作業に立会うため、ガス会社の係員と時間調整を行って下さい。ガスメーターが室内・オートロック式の建物内部の場合、ガス停止には使用者の立会いが必須です。ガスメーターが外にある場合にはその限りではありません。

メーター停止時の確認と同時に、ガス料金の最終請求金額が決定します。口座振替でガス料金を支払っている場合は、口座振替での精算が行えます。しかし現金振り込みの場合には引越し先に振込用紙を送付してもらいましょう。また電話連絡の際に事前に伝えると、メーター停止時に係員に現金で支払うこともできます。

プロパンガスを利用していた人は、使用開始時に10,000円程度の保証金を預けている場合があります。保証金は、使用料金の支払い滞納、停止手続きが無いままでの転居時に備えるためです。

使用料金に滞納がなければ、停止依頼を行うことで保証金は返金されます。最終のガス料金との相殺を希望する際には、ガス会社に問い合わせを行ってください。

停止のための必要情報
  • 仕様番号
  • 契約住所
  • 建物種類
  • 停止希望日
  • 訪問希望日
  • 引越し先住所
  • 支払い方法
  • 連絡の取れる電話番号

ガス開栓手続き

ガスの開栓の際には、必ず係員と住人の立会いが必要であるため、日程調整は必ず必要となります。ガスの開栓が行われなければ、新居での風呂・料理・暖房などが利用できません。そのため停止の申請以上に開栓手続きは重要です。

開栓のための必要情報
  • 新居で使用予定しているガスの種類(プロパンガス・都市ガス)
  • 連絡時(転居前)の住所
  • 新居の住所
  • 契約者の指名
  • 建物種類
  • 引越し予定日
  • 支払い方法
  • 連絡の取れる電話番号

ガスの開栓では、ガス会社の係員が安全チェックを行い、問題がない場合、ガスの使用が開始されます。ガス器具との接続確認は大切ですので、係員が訪れる前にガス器具の設置をしましょう。引越し後には、他の作業よりも優先してガス設備の設置を行う必要があります。

ガス開設時の注意点

開栓時に使用説明が行われるため、大抵の場合、問題が起きることはありません。プロパンガスの場合、ガス会社に対し10,000~20,000円程度の保証金を預ける場合があります。ガス使用量の支払いなどに問題がなければ、停止時に返還される保証金です。

マンションの引越しと電気の対処法

賃貸マンションの引越しであれば、マンション引越し時に電気の停止手続きが必要です。しかしマンション売却を考えている場合であれば、内覧者が訪れた際に室内を明るくし、室温調整を行うことに印象を左右されるため、停止手続きの時期は、売買契約の成約を目安にする方が良いでしょう。

電力使用停止の手続き

電力停止時期が決定した時点で電力会社へ連絡します。時期によっては即対応してもらうことが難しい時期もありますので、1~2週間前の連絡が望ましいとされています。しかし、一般的に1ヶ月以上前の連絡は早すぎるので控えましょう。

電力停止の依頼は、契約電力会社のホームページからもできます。電話での停止依頼もできるため、直接伝えないと不安という人は電話で連絡してください。

電気の停止には立会いは必要ありません。居住用に利用しなくなった時点で、ブレーカーを落としておけば問題ありません。

使用した電気料金は最終メーターで精算、基本料金は日割り計算され、従来の支払い方法で請求がされます。メーター確認と同時に現金精算したい場合は、停止依頼と同時に電力会社に事前に伝えておく必要があります。

停止のための必要情報
  • お客様番号
  • 新住所
  • 連絡可能な電話番号(変更する場合)
  • 停止日
  • 支払い方法

ホームページから停止手続きを行う際に「電気使用量のお知らせ」が必要となります。また、利用電力会社のネット会員となっている場合には、会員サイトを経由することで手続きが行えます。

電力使用開始の手続き

電力供給日を事前に連絡しておく以外に、特別な作業などは必要ありません。基本的にはブレーカーを上げるだけで電気の利用ができるようになります。電力の利用開始日が変更となった際には、必ず電力会社に連絡をいれましょう。

引越しにより電力会社の管轄が変更される場合、新しく電力会社へ利用申し込みが必要となります。申し込みは、ホームページや電話から行うことからできます。

工事費は、アンペアブレーカーの交換を必要とする場合以外は基本無料です。電気設備工事を必要とする場合には、電気工事店に工事費を支払う必要があります。

開始のための必要情報
  • 新居の住所
  • 契約者の氏名
  • 使用予定日
  • 支払い方法
  • 連絡の取れる電話番号

なお、電力会社との新しい契約には、22桁の供給地点特定番号が必要です。

電力使用時の注意点

旧住所で停止手続きを行わないまま、新居で電力使用を開始した場合は、二重に電力料金が生じます。必要がなくなった時点で、忘れずに電力停止の申し込みを行ってください。

マンションの引越しと水道の対処法

引越し手続きの際には、水道局への利用状況の連絡も必要となります。旧居住マンションを売却予定なら、内覧者を迎えるにあたって定期的な清掃が必要となるため、水道の停止は名義変更を目安にした方が良いです。

水道の手続きは、停止も利用も1週間前までに手続きを行う必要があります。

水道局の管轄が同時であれば、一度に停止と使用の手続きを行うことができます。電話での手続きも行えますが、ホームページからの手続きが手軽です。

水道使用停止の手続き

手続きには検針票に記載されている「お客様番号・給水番号」を控えておいてください。使用停止後は使用量と基本料に対する日割り計算で請求がされます。

また、マンションなど集合住宅で1つのメーターを複数で利用している場合、管理会社へ水道料金の精算を依頼してください。

停止のための必要情報
  • 新居の住所
  • 停止予定日
  • 連絡の取れる電話番号

なお、書類などを準備する必要はありません。

水道使用開始の手続き

必要な書類、申込ハガキは、郵便ポストなどに入っています。申込ハガキに使用日を記入し投函するだけで、水道の申し込みができます。急ぎの場合は、電話・水道局のホームページから申し込みを行うことで、迅速な対応をしてもらえます。

開始のための必要情報
  • 申し込みハガキ
  • 新居の住所
  • 契約者の氏名
  • 使用予定日
  • 支払い方法
  • 連絡の取れる電話番号

光熱費は日常生活にとって決して欠かせません。使用も停止も、当日に焦ることがないように最低1週間前にかならず各会社に申請をしておいてください。

最近では、各企業で使用状況などを確認できるマイページが準備されており、停止や使用の申請もホームページから簡単に行うことができます。ぜひ積極的に利用し、光熱費の見直し・節約などに役立ててみてください。

また電力自由化・ガス自由化により、各企業のサービスが増加していることもあります。一度チェックしてみると良いでしょう。