マンションの売却を考えている人にとって、
最初にして最大の関門が、マンションの査定です。
この査定がどう転ぶかで、マンション売却の成否が、
ほとんど決まってしまうといっても過言ではありません。
そこで、ここでは、マンションの査定をするにあたり、
絶対に押さえておきたい重要な要素について解説します。
査定をしてもらうなら一括査定サイトを使うこと
トップページでも詳しく解説しましたが、マンション査定を依頼するときは、
ひとつに絞らず、複数の不動産業者に依頼するのが最良です。
また、このとき、一括査定サイトを介して、査定を受けておけば、
その後のマンション売却や業者との交渉がスムーズになるでしょう。
一括査定サイトを使うメリットはいくつもありますが、
最も大きなメリットとして知っておきたいのは、
「私たち家主と不動産業者の公平性を保つため」です。
当然ですが、マンションを売却するということは、
一般的な人が人生に何度も経験することではありません。
また、その知識量も私たちと業者の間には、雲泥の差があります。
もし一括査定を利用せず、特定の業者にのみ査定を頼めば、
相手に有利な条件で煙に巻かれてしまうのがオチでしょう。
ですが、一括査定サイトを利用すれば、「こちらは他の業者とあなたの業者を比較していますよ」「フェアではない取引と思ったら依頼しませんよ」
というこちらの意思が不動産業者に伝わることになります。
さらに、一括査定サイトに登録されているという時点で、
その業者は、ある程度信頼のある不動産業者であることも分かりますね。
つまり、一括査定サイトを使うだけで、
- 悪徳業者に捕まるリスクを減らすことができる
- 業者とフェアな取引ができる状況を作る
- 高く売ってくれる業者を探せる
という条件をクリアできるのです。
自分で不動産業者を探すのではこうはいきません。
リスクマネジメントの観点からも、査定を頼むときは、
一括査定サイトを利用するのが基本でしょう。
ちなみに、不動産の一括査定サイトも数多くありますが、
信頼性の高いところを選ぶのがポイントです。
後半でおすすめ一括査定サイトをランキングにして紹介しているので、
ぜひチェックしてみてください。
マンションを査定してもらう際の注意点
マンションを査定してもらう際の注意点がいくつかあります。
売却のコツにもなるので、査定を受ける前に確認しておきましょう。
査定金額が高すぎる業者には要注意
さて、複数の業者に査定を依頼すると、
業者によって査定額にはある程度の幅が出てくると思います。
ですが、このとき、一番高い査定額を提示してきた業者を、
安易に選んでしまうのは危険です。
「査定金額が高いに越したことはない」
と普通であればそう思うでしょうが、
マンションの売却はそんなに単純なものではありません。
インターネットの発達していない数十年前ならばともかく、
現在では全国各地、どの業者でもアクセスできる、
不動産関係の情報ネットワークがあります。
これを調べれば、その地域の、どんな物件が、
どれぐらいの相場であるのかは一目瞭然なのです。
ですから、「その物件を欲しがっている買主を知っている」ということでもない限り、
査定額に大きな差はでないはず。
そうであるにも関わらず、他の業者に比べて査定が著しく高い場合、
「高額査定で契約だけ取り付けてしまったら、
その後は値下げをしてでも売れればいい」という思惑が見えますね。
もちろん、先ほど言ったような、
限定的なネットワークで高く売る方法を知っていることもありますが、
これは例外中の例外でしょう。
そして、もし本当にその例外であれば、
確実に売れる目があるのですから、
査定の際に、注釈なり、説明があるはずです。
それがなければ、フェアな取引ではなく、
悪意があるものと考えるのが妥当です。
大事なのは、「どれぐらい高い査定がつくか」ではなく、
「最終的にどれぐらい高く売れるか」。
査定金額の高低のみに囚われず、
より現実的な販売予測を立てている業者を選ぶのが重要です。
訪問査定に来た営業マンは丁寧か?
一括査定で業者を絞った後は、
いよいよ業者の営業マンを招いて現地での査定になります。
このとき、単純に説明を聞くだけではいけません。
まず確認しておきたいのは、営業マンの売買に対する、やる気です。
”やる気”といっても、がんばっているかどうか、
売る気があるかどうか、というあやふやなニュアンスではなく、
本当に販売するプランを持っているかどうか、が重要です。
たとえば、
「査定した額はどのようにして決めたか」
という質問に対しての答えを聞いてみましょう。
このとき、
「これが相場だから」
「過去に扱った物件がこれぐらいで売れている」
というような回答では話になりません。
その営業マン、ひいては業者が、真剣に売る気があるならば、
- 立地条件
- 日照環境
- 間取り
- 築年数
- 部屋からの景観
などから過去の販売事例や相場と比較して、
具体的な査定のポイントを教えてくれるはずです。
上記はひとつの例ですが、営業マンにやる気があるかどうかは、
その対応が丁寧かどうか、などから判断できるはずです。
これがマンション購入の話なら別ですが、
マンション売却における売主と業者の関係は、
単に物件をやり取りするだけの間柄ではありません。
あなたは業者に力を貸してもらい、自分の物件を売る。
いわばパートナーの関係になるわけです。
パートナーにろくに情報を与えない相手に、
あなたは信用して仕事をまかせられますか?
答えは当然NOですね。
ですから、営業マンの知識は十分か、信用に値するか、
また購入希望者が現れたとき、安心して対応を任せることができるかを、
このときにしっかりチェックしてください。
最終的に値段を決めるのは自分
訪問査定も終わり、ある程度の査定金額が固まったら、
次は、物件の価格を決める段階に入ります。
「え?査定金額が販売金額じゃないの?」
と思う人もいるかもしれませんが、これは大きな勘違いです。
査定金額とは、あくまで業者が、
「これぐらいなら売れるだろう」と予測した金額に過ぎません。
実際に値段を決めるのは自分ということを忘れないでおきましょう。
このとき、たとえば
「2000万円の査定金額がついたが、
住宅ローンがまだ2300万残っているので、
販売金額を2300万円にしよう」。
そういう金額設定もあなたの自由です。
少し話はそれますが、金額設定をしたときの
営業マンの態度にも注目してみるのもいいでしょう。
営業マンはあくまで業者です。
つまり、”物件を売りたい”人間なわけですね。
ですが、査定額を無視して、金額を高く設定したらどうでしょう。
単純に「それでは売れませんよ」というなら、それまでです。
逆に良い営業マンなら
「それならこの長所を活かして、こう売り出しましょう」
「当初はそれで様子を見て、これぐらいの時期に値下げをしましょう」
と販売プランを提案してくれるかもしれません。
もちろん、これは金額を高くしたときの一例というだけの話。
査定金額は目安とはいえ、相場を加味して考えたものなので、
完全に無視しても良いわけではないのです。
ですが、査定より高くしたから絶対に売れないということでもありません。
そして、早く売りたいから、査定よりも安くする、というのも自由です。
問題は、査定金額をあくまで参考にした上で、
自分の納得できる金額で売却すること。
そして、そのためにできる限りのサポートをしてくれる業者を、
一括査定で見つけることです。
業者との契約で販売価格は変わるのか?
査定からは少し離れますが、念のために業者選びが終わったと考えて、
その先の業者との契約について少し話しておきましょう。
不動産に物件を仲介してもらうと決まったら、
次は業者と媒介契約というものを結ぶことになります。
この媒介契約には3つの種類があります。
簡単に説明すると次のようになります。
- 一般媒介契約 : 複数の業者に販売依頼をすることができる
- 専属媒介契約 : 特定の1社のみに販売依頼をする
- 専属専任媒介契約 : 特定の1社のみに販売依頼をする
この説明だと、専属媒介契約と専属専任媒介契約は同じに見えますが、
売却活動の報告義務の頻度、
そして自分で買主を見つけたときの手数料発生の有無が違います。
とはいえ、不動産販売に慣れていない人にとっては、
ほぼ同じと考えてしまっていいでしょう。
つまり、問題は一般媒介契約にするか、専属媒介契約にするか、ということです。
人によっては、この契約の種類によって販売価格が変わってしまうんじゃないか、
と心配をしている人もいるようですが、それは違います。
この契約によって査定額や販売価格が変わることはありません。
ですが、最終的な売値に影響を及ぼしてしまう可能性があるのです。
一般媒介契約は、最終的に安く、
専属媒介契約の場合は、それよりは高く売れることになるでしょう。
なぜなら一般媒介契約だと、
単純に買主を見つけたもの勝ちになってしまうからです。
一般媒介契約とは複数の業者と契約するのが前提のようなものですから、
他の業者に仲介手数料を取られないよう、
各社必死で売ろうとします。
そして、最も簡単に不動産を売る方法となれば、
一番有効なのはやはり値引き。
つまり、一般媒介契約だと利益を上げたいがために、
購入希望者に安く紹介してしまう危険性があるのです。
一方、専属媒介契約になれば、
他の業者との競争になることはありませんね。
その分、じっくり販売プランを検討することができるはずです。
さらに言えば、営業マンのモチベーションの違いもあるでしょう。
専属契約を結び、自社に物件を任せてもらえるとなれば、
俄然、営業にも力が入るというもの。
また専属媒介契約、および専属専任媒介契約の場合、
一定期間ごとに売却活動の報告義務が生じます。
これも売主側にとっては大きなメリット。
自分の物件がどのように売られているのか、
またその業者がどういった販売プランを立てているのか、
業者の良し悪しを判断する基準にもなりますね。
このことから、基本的に業者と契約をする場合は、
専属媒介契約を結ぶのがおすすめです。
マンション売却をするならとにかく早めに一括査定を
最後になりましたが、一括査定をする上で、
一番大切なことを紹介しておきましょう。
それは、マンションを売るなら一日でも早く一括査定をしよう、
ということです。
マンションの売却は言ってみれば車と同じ。
車の場合、走行距離が伸びるほど、
年式が古くなるほど、どんどん中古市場での価値は下がりますよね。
それと同じく、マンションも古くなるほど価値が下がるものです。
また、マンション売却にも適正時期というものがあり、
一年のうち、この期間には売りやすい、
この期間には安くしないと売れないという時期があります。
詳しく説明すると長くなるので割愛しますが、
もし、あなたがそれを知らずに売れる時期を逃してしまったら、
それこそ百万単位で損をしてしまうかもしれません。
マンションを売るという選択肢を考え付いた時点で、
一括査定をしても良いぐらいです。
そもそも、一括査定サイトは無料で利用できますし、
考えが変わって結局売らなくなるとしても、
自分の資産価値を知っておくことに損はありません。
数年後に売るかもしれない、というときに査定をするのは、少し早いかもしれませんが、
1年以内に売る可能性があるなら、すぐにでも一括査定を利用しておくべきでしょう。
おすすめの一括査定サイトも紹介しておきますので、
マンション売却を考えている人はチェックしてみてください。
マンション売却の一括査定サイト
マンションを高値で売るためには、良い不動産業者を見つけることが一番重要です。一社だけではなく、複数の業者を比較してから決めることをおすすめします。
無料で使える一括査定サイトもあるので、このようなサービスを利用して候補となる業者を選びましょう。
一括査定サイト経由なら、詐欺まがいの悪質な業者に当たることもないので、安心して査定を依頼することができます。
ソニーグループが運営する「SRE不動産」は、他の一括査定サイトや大手不動産業者にはない、大きな特徴があります。それは「エージェント制度」を導入していることです。
SRE不動産に対してマンションの売却を依頼した場合、エージェント制度により、売却のみに専念してくれる(両手仲介をしない)ため、物件を高く早く売却できるような環境を提供してくれます。
利用できるエリアが東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、兵庫、京都、奈良に限定されていますが、利用できる売主にとってはかなり有利なサービスとなっています。
SRE不動産は、他の一括査定サイトとは提携していないため、直接、公式サイトから査定を申し込む必要があります。
査定は無料ですので、該当する地域の方は、まずSRE不動産の無料査定を利用してみましょう。
HOME4Uは、NTTデータの運営するサイトで、マンション売却一括査定の最大手です。
三井住友トラスト不動産や、東急リバブル。野村の仲介+、三菱UFJ不動産販売など、国内大手の不動産業者はほとんどカバー。
地域密着型の中小業者を含め、約900社の不動産会社が登録されています。
どの一括査定サイトを使うか迷っている方や、信頼度で選びたいという方には、HOME4Uの一括査定がおすすめです。
その名の通り、分譲マンションの売買に特化した、特殊な一括査定サイトがマンション.naviです。
業界ではかなりの老舗で成約件数も多く、信頼度の面ではHOME4Uに並ぶといってもいいでしょう。
一度に査定できる業者数も9社と多く、できるだけ多くの業者を比較したいときにも便利。
またマンション.naviの場合、売却ではなく「業者の買取」を希望することもできるので、多少安くてもいいから、とにかく急いで売りたいという人におすすめです。