「転勤や異動で、今のマンションに住めなくなった」
これが賃貸ならば引っ越せば済む話ですが、
購入したマンションということになると、話は変わってきます。
住めなくなったマンションはどうすべきなのでしょうか。
選択肢は3つあります。
- マンションをそのままにしておく
- マンションを賃貸にする
- マンションを売る
時と場合によって、一番得をする方法は違ってきます。
ここでは、それぞれどんなケースならどの選択が得になるのか、
これについて解説します。
そのままにしておくのが得になるケース
最初に断言しておきますが、
基本的に、住むことのできない不動産を持ち続けるというのは、
あまりオススメできることではありません。
なぜなら、不動産というのは持っているだけで固定資産税がかかるため。
マンションなので、そう大きな負担にはならないかもしれませんが、
それでも不要なお金を払わなくてはいけないというのは納得できませんよね。
また、ローンを組んで購入した場合は、
そのローンを返済し続けなければならない上、
新しい住居の賃貸費なども払う必要があり、家計を大きく圧迫するでしょう。
ですが、これらの要素を加味しても、
マンションをそのままにしておくのがいいケースもあります。
どんなケースがそうなのか、具体的に紹介すると、
- 短期間の限定つきで異動・転勤する場合
- 数年内に相続をする予定がある場合
- 開発が進んでいて、地価高騰が予想される場合
これらの理由があるときです。
一番上は言うまでもありませんね。
数ヶ月から1年レベルでの転勤であれば、
今のマンションを売り、戻ってくるときに新しいマンションを購入するより、
売らずに持ち続けていたほうがはるかに得です。
次に、数年内に相続の予定がある場合ですが、
基本的には現金よりも不動産を相続したほうが、得をする場合が多いです。
最後に開発が進んでいる場合です。
正直言ってこれはかなりギャンブル要素が強いものになりますが、
得をするチャンスは確かにあります。
特に都心部では、東京オリンピックに向けた開発が盛んで、
場所によっては5年、10年で地価が30%以上高騰する見込みの場所もあるとか。
住んでいるマンションの周囲の街並みが驚くほどのスピードで変わっていて、
大型ショッピングモールやランドマークになるものが建築されている、というなら、
地価上昇の傾向が見られます。
ただし、これに関してはもはやマンション売買というより、
投資の話になってきますので、ここでは割愛します。
また、大きく損をする可能性も十分にありますので、
地価の上昇を見越しての不動産保有は自己責任にしておきましょう。
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賃貸にするのが一番得をするケース
せっかく買ったマンションなのに、売ってしまうのはもったいない。
かといって、そのままにしておくにはお金がかかりすぎる。
「じゃあ賃貸にすればいいのでは?」
というのは誰でも考え付くことかもしれません。
確かに、賃貸にでき、借り手がつくという状況ならば、
場合によっては不労所得まで得られます。
まさに一石二鳥でしょう。
しかし、マンションを賃貸にするには様々な条件をクリアする必要があります。
住宅ローン中は賃貸にできない
マンションを持っているほとんどの人は、
住宅ローンを組んで購入していると思います。
ですが、まず大前提として、
住宅ローン返済中のマンションは賃貸にすることができません。
そもそも住宅ローンとは、本人が住むことを条件として、
低金利でお金を貸してあげようという名目のローンです。
そのため、賃貸にすると、この前提条件を大きく逸脱しますので、
ローンを組んでいる銀行がそれを許してくれるわけがありません。
もし、どうしてもローン返済中のマンションを賃貸にしたいというなら、
その場でローンを一括返済するか、
あるいは投資用の高金利ローンに乗り換えるしかなくなってしまいます。
これが賃貸にできない最大の理由です。
借り手がつくか分からない
マンションを賃貸にするのが難しい理由の二つ目がこれです。
仮に上記の条件をクリアして、なんとか賃貸物件にすることができたとして、
そのマンションを借りてくれる人が絶対に出てくるとは限りません。
多くの人は賃貸にしたら借り手がつくという前提で、未来を思い描きますが、
これでは取らぬ狸の皮算用もいいところです。
むしろ、そのマンションがよほど魅力的でない限り、
借り手は現れないものと考えたほうがいいでしょう。
実際に、賃貸を扱う不動産に行ってみてください。
好条件の賃貸物件は山ほどあるにも関わらず、
そのどれもが紹介される=空いているということなんです。
賃貸にするときは、現在紹介されている賃貸物件に比べて、
あなたのマンションがよほど優れている場合に限定すべきです。
ちなみに、マンションを賃貸と売却の比較については、
こちらのページで詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみて下さい。
マンションを売らずに賃貸で収入を得るのは得か損か?
売るのが一番得をするケース
最後に、売るのが一番得をするケースについて考えてみましょう。
といっても、実のところ、転勤で使わなくなったマンションは、
売るのが基本で、保有しておくことや賃貸することのほうが例外です。
「売るのが基本」というと業者の回し者みたいに聞こえますが、
売るのが当たり前というのは、実際、それが一番得をするからです。
その理由をこれから説明しましょう。
まず、先ほどにも少し触れましたが、
不動産を保有しているということは、それだけでお金がかかるものだからです。
確かに、過去に不動産投資の気運が高まった時期には、
不動産価値がどんどん上がり、マンションなどは確かな”資産”でした。
ですが、もうそんな時代は終わりを告げています。
ごく一部の地域を除けば、むしろ地価はどんどん下落していく一方で、
不動産は、ただお金のかかるものに過ぎません。
価値のあるマンションならば賃貸にすれば、
売ってしまうより大きなメリットがあるように思います。
これは概ね正しいと言っていいでしょう。
ですが、マンションを賃貸にするには、
メリットに反比例するだけのリスクを背負う覚悟が必要です。
「転勤になったから、じゃあ賃貸に」といったように気軽に決められるものではありません。
さらに言えば、マンションを賃貸にするということは、
不動産に投資をするということに他なりませんが、
マンションを売って現金化すれば、そのお金で他の投資をすることもできます。
持っている資産のみに固執するのは、投資家として正しいあり方ではありませんよね。
……以上のことで分かってもらえたかもしれませんが、一部の例外を除き、
使わないマンションなら売ってしまうのが、結果として一番得をする方法なのです。
転勤でマンションを売る場合の注意点
転勤を期にマンションをどう扱うかは状況によりますが、
もし、マンションを売ろうと思った場合は、いくつか問題が出てきます。
それが、
- 転勤までの限られた時間に売ること
- 安く売り急がない業者選び
- いざとなった場合の買取も視野に入れること
です。
そのまま保有するにせよ、賃貸にするにせよ、
これらの場合はマンションは自分のもののままなので、
あまり急ぐ必要はありません。
ですが、売却するとなった場合は話が別です。
マンションの売却に関する相談などは業者と会ってできたほうがいいですし、
その他の対応についても同様です。
どうしても転勤してからになると、腰が重くなってしまいますので、
可能ならば、転勤する前にマンションを売ってしまったほうがいいでしょう。
そのため、特に急な転勤が決まった人などは一刻も早く、
業者探しをしなくてはいけなくなります。
ただし、この業者探しもひとつの肝です。
二束三文でも売れればいい、というなら良いのですが、
誰でも「売るなら高く売りたい」というのが本音ですよね?
そのため、手当たり次第に業者に連絡をするのではなく、
一括査定サイトなどで計画的に業者を探すのが一番の方法です。
また、信頼のある一括査定サイトであれば、
短期間でもしっかりとした売却プランを提案してくれるはずなので、
時間の問題もクリアできるでしょう。
ここでは、急な転勤でも対応してくれる実績のある一括査定サイトを紹介しておきます。
迷ったら、まずは以下のサイトから業者を探してみるといいでしょう。
まだ、売却か賃貸で悩んでいる人には、「マンション.navi」がおすすめです。
売却と賃貸の比較が、1回の査定で同時に行えるので便利です。
マンション売却の一括査定サイト
マンションを高値で売るためには、良い不動産業者を見つけることが一番重要です。一社だけではなく、複数の業者を比較してから決めることをおすすめします。
無料で使える一括査定サイトもあるので、このようなサービスを利用して候補となる業者を選びましょう。
一括査定サイト経由なら、詐欺まがいの悪質な業者に当たることもないので、安心して査定を依頼することができます。
ソニーグループが運営する「SRE不動産」は、他の一括査定サイトや大手不動産業者にはない、大きな特徴があります。それは「エージェント制度」を導入していることです。
SRE不動産に対してマンションの売却を依頼した場合、エージェント制度により、売却のみに専念してくれる(両手仲介をしない)ため、物件を高く早く売却できるような環境を提供してくれます。
利用できるエリアが東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、兵庫、京都、奈良に限定されていますが、利用できる売主にとってはかなり有利なサービスとなっています。
SRE不動産は、他の一括査定サイトとは提携していないため、直接、公式サイトから査定を申し込む必要があります。
査定は無料ですので、該当する地域の方は、まずSRE不動産の無料査定を利用してみましょう。
HOME4Uは、NTTデータの運営するサイトで、マンション売却一括査定の最大手です。
三井住友トラスト不動産や、東急リバブル。野村の仲介+、三菱UFJ不動産販売など、国内大手の不動産業者はほとんどカバー。
地域密着型の中小業者を含め、約900社の不動産会社が登録されています。
どの一括査定サイトを使うか迷っている方や、信頼度で選びたいという方には、HOME4Uの一括査定がおすすめです。
その名の通り、分譲マンションの売買に特化した、特殊な一括査定サイトがマンション.naviです。
業界ではかなりの老舗で成約件数も多く、信頼度の面ではHOME4Uに並ぶといってもいいでしょう。
一度に査定できる業者数も9社と多く、できるだけ多くの業者を比較したいときにも便利。
またマンション.naviの場合、売却ではなく「業者の買取」を希望することもできるので、多少安くてもいいから、とにかく急いで売りたいという人におすすめです。