マンションの売却は地元の不動産業者の方が高く売れるのか?

マンションの売却を高額、迅速に行うには、売却を行うマンションの印象を良く見せるだけではなく、マンション売却に特化した不動産業者を選択することが必要です。不動産業者の分類法には、地元の不動産業者と大手不動産業者があります。マンション売却時に、どう働きかけ、どのような特徴があるかを知れば売却時に優位になります。

地元の不動産業者のメリット・デメリット

地域密着を特徴とする地元不動産業者があります。それらの特徴は、業務範囲の幅が狭く古くから個人事業として地域住民と関わりがあるという事です。地域ならではの人間関係が構築されており、地元に密着した情報を得る事を得意とした売買契約を目指し、大手不動産業者では集める事ができない情報を多く持っています。

マンション売却時のメリット

地元の不動産業者でマンションを売却する時のメリットには、以下の3つが挙げられます。

地域の特色を理解している

ライフスタイルにあった情報を、買主に提供する事ができます。地域情報量が多いために、適正な売り出し価格を算出すると共に、売り出しポイントを理解しています。また、近隣などの見込み顧客を把握している場合もあるため、相談する価値があります。

予想売却期間の見通しが正確

地元の売買取引量、人気物件などを配慮した需要と供給に対して深い情報と理解を持っています。そのため、立地・価格を考慮した予測売却期間を提供する事ができます。

親密な顧客対応

大手と違い顧客量が多くないため、一人一人に対して親密かつ誠実な対応を行います。

マンション売却時のデメリット

地元の不動産業者でマンションを売却する時のデメリットには、以下の3つが挙げられます。

所持顧客量が少ない

売却物件の情報公開に関しては、レインズを通すため各不動産業者への告知は大手と変わらず行えます。しかし、購入希望としての顧客情報は、大手に比べて少ないです。

全国対応を行っていない

遠方に購入者がいた場合の対応は、大手に劣ります。また、顧客と不動産業者の距離が遠い場合、交通費などの経費が仲介手数料の他に別途請求される場合があります。

広告費が少ない

売却希望の物件の所持量も大手に比べ非常に少ないです。そのため広告予算も広告物件も少なく、自社のみでの売買成立は難しいため売買成立まで時間がかかります。また知名度も低いため、地元以外の購入希望者が不安を感じることが多いです。

大手不動産業者のメリット・デメリット

マンション販売では情報力が大きく左右しますが、物件情報交換システムが広がった事で、地元と大手の差は小さくなったと考えられています。しかし、それ以上に大手不動産業者は資金力、知名度が販売力に反映されています。また、その資金力の大きさで大手独自のサービスも提供されていることが大きな特徴を生み出しています。

マンション売却時のメリット

大手不動産業者でマンションを売却する時のメリットには、以下の4つが挙げられます。

自社ポータルサイトの構築

自社の情報サイトを持つだけでなく、大手同士で協力を行い、より密度の高い情報サイトを構築しています。

全国に店舗網を持っている

全国に店舗を持つことで、遠隔地のマンション情報を顧客に提供できます。また、契約・登記などの業務が遠隔地で行われる場合も、追加費用が生じる事がありません。

売主・買主問わず顧客が集まる

知名度が高いため、ネットを通じて若い顧客が多く集まります。

特別なサービス提供

買取りサービスや瑕疵担保に対する保障サービス、系列内での金融紹介や保険相談など、資金力や多岐に渡る同列企業によるサービスが提供されます。

マンション売却時のデメリット

大手不動産業者でマンションを売却する時のデメリットには、以下の2つが挙げられます。

地域の特性理解を活かした紹介が不得手

転勤も多く、マニュアル化されたサービスは、効率重視となる一面があります。

効率重視の価格低下

顧客・商品ともに多く、顧客と商品のマッチング率を高くするための値引きが行われます。

マンション売却の際の業者選択のポイント

マンションを売買する人達は、地元不動産業者を探すよりもウェブを利用し大手業者に依頼する人が増加しています。ウェブから一括査定を依頼する事により、大手不動産業者を比較しやすいだけでなく、とても手軽です。また、一括査定では地域の中小不動産業者の登録は少ないため、マンションというだけでも大手の不動産業者の方が有利でしょう。

マンション買取を利用する

マンション売却には、不動産業者が買主を探す方法が一般的です。しかし、資本力の多い不動産業者であれば、不動産業者が直接不動産物件を購入する「買取」と言う手段があります。

買取を利用することで価格は下がるものの、決済までの期日が早く売却を周囲に知られる事がないメリットがあります。買取に相応しいとされるのは、改装・リノベーションにより魅力を発揮できる不動産物件です。

マンション買取については、こちらの記事で詳しく解説しています。買取に興味のある人は、ぜひチェックしてみて下さい。

マンション買取に関する詳しい内容をチェックする

部屋をキレイにし内覧者の印象を良くする

マンションの売却方法には、居住したままの売却と空き部屋状態での売却があります。居住したままの売却では、売主による準備が必要です。掃除・片付けだけでなく、部屋を広く明るく見せる工夫も必要で、掃除や家具の配置にコツやポイントがあります。そのような重要なポイントを伝えてくれる業者が相応しいでしょう。

居住したままでの売却の場合、日付・時間の調整など細かな手続きは地元の不動産業者の気遣いが良いです。

しかし、空き部屋状態で部屋の好感度を上げるなら、準備を常に揃えている大手不動産業者が良いです。

相場を早くし適切な物件価格を出せる業者を選ぶ

一括査定サイトを利用することで、平均した査定額を選ぶことができます。査定価格を極端に高くする業者も、低くする業者も信頼に値しません。

査定価格が極端に高いなら「媒介契約」を得るためにつけられた不当な価格である場合が多いからです。査定価格が高ければ、売主にとって良いわけではないのです。高い価格を付ける事で、売却時期を逃せばマンションに対する信用も失ってしまいます。そのため、適正価格の見極めにも、一括査定が妥当だと言えます。

適正価格は場所だけでなく、周辺環境やさまざまな要件が配慮されます。査定価格に納得できるよう、担当者に価格の根拠を十分に聞き出してください。地元の不動産業者の方が売却に適当な価格を割り出すと言われています。

しかし集客力に大きな差があるため、どちらがより優れているとは言い切れません。

売主・買主と十分に話し合いができる業者を選ぶ

マンションの売却には、売主と買主の打ち合わせなどは仲介業者が行います。物件の見学・価格交渉などを顧客の話を十分に聞き、双方の意見の中間をとる事が必要となります。不動産物件の価格は、1千万円を超えるような高額となることがほとんどです。購入希望者から見れば、間に入って不安を解決する事ができる不動産業者が必要です。

この対話という面では、地元の不動産業者の方が顧客に対し安心感を与えてくれます。しかし、じっくりと会話をすることが苦手という人にとっては大手不動産業者が良いでしょう。

魅力的な物件紹介が行える不動産業者

マンションを売却する際には広告活動を行います。売却を行うマンションをネットに掲載、チラシ・看板などを作成と広告の方法は多岐に渡ります。最も重要とされる広告は「マイソク」と呼ばれるものです。マイソクとは、図面、物件写真、価格だけでなく、周辺地域の詳細情報が載っている広告です。

顧客の欲しい情報を見やすく制作できる事で、顧客はその業者の情報を優先して調べます。そのため広告物のベースとなるマイソクの作成が集客アップのために重要な要素です。

広告という点においては、大手不動産業者の方が全ての面で優れているでしょう。

まとめ

大手、地元不動産業者には、双方メリット・デメリットがあります。これは、自分が何を業者に求めるかによって大きく変化するため、一長一短と言えるでしょう。

しかし、マンションの売却という点においては、客層・集客力の面から「販売価格」「販売速度」どちらをとっても大手不動産業者の方が優れています。

力のある企業が不動産事業に参入することで、大手と呼ばれる能力を持つ不動産業者も増えており、自分の持つマンションを売却するために最も最適な業者はどこか選択に悩むものです。そんな時には不動産一括査定を利用することで、簡単、安心、安全な状態で複数業者の情報を得る事ができますので利用するのも1つの手です。